「人材」から「人財」へと成長する人の共通点
職業柄、これまでに2,000人を超える社員の教育研修に携わってまいりましたが、人材(代わりがいる存在)から人財(欠かせない存在)に成長する人物には、共通点があるように感じています。
端的にお伝えするならば、「生きる力」を有するか否かです。
「生きる力」が強く、「人財」へと成長する人物の共通点は次の3点に集約できるように感じています。
①自らの強みの活かし方を知っている
②自らの弱点(強化ポイント)を認識し、補う努力を続けている
③周囲への感謝を忘れない では、ひとつずつお話させていただきます。
①自らの強みの活かし方を知っている
強みは、「どこで活かすか」を熟知していることが大切です。活かしどころを誤った強みは「ハタ迷惑」となり、ともすると「弱み」へと転換してしまいます。
自分の強みを活かせる場面を知り、状況・場面に応じてコントロールができる人物は、人財へと進化しやすいですね。また、そのような人物は、今ある強みに頼るのではなく、強みの種類を増やすことにも努めているように思います。
②自らの弱点(強化ポイント)を認識し、補う努力を続けている
人財になる人物は、自身の弱点にも正対します。
決して、弱点から目を背けません。フタをしません。弱点が露呈する活動を回避したりしません。
たとえその場をうまく逃れたところで、その後の社会人人生を通して避け続けられるわけではないことを理解されているのでしょう。そのような人物の目には、「今」ではなく「将来」が捉えられているに違いありません。だからこそ、周囲はこのような人物に期待を寄せるのでしょうね。そして、このような人物は、弱点に向き合うだけでなく、自ら改善を試みます。「成長したい」という意志が強いのだと思います。
また、自認している弱点だけでなく、周囲が感じている弱点についても確認を怠らず、改善ポイントとして定めて、ひとつひとつクリアしていきます。
なんだか、永遠に弱点の克服に立ち向かっているような人物ですね。
確かに「これでいいのだ」と思った瞬間に、成長が止まった方にも数多く接してまいりました。
③周囲への感謝を忘れない
あまり関係なさそうにも思えますが、周囲への感謝を忘れない人物は、なぜか成長します。
もしかすると、関係する方もついつい助言したくなってしまう…ということもあるのかもしれませんね。助言に心から感謝し、実直に取り入れて実践しようと試みる姿には、助言した本人も嬉しくなってしまいます。
相手とどのように向き合うか。その姿勢は自分が思っている以上に、透けて見えるものなのです。これはどんな仕事でも共通することではありますが、一定期間ごとに新たな環境に身を置くことになるCSOビジネスでは、一人ひとりの在り方がより一層際立ちます。その意味で、CSOという環境は、ご自身の強みと弱みを認識するにはうってつけだともいえます。
CSOのMRは成長が早いと言われる(私自身もそう感じます)のは、単に様々な製品・疾患領域を短期間に担当できるからという知識・経験面だけでなく、様々な出会いや経験の中で、自身の強みや弱みと向き合い、成長できる環境を得られることも影響しているのではないかと思います。
これからの時代、どう考えても変化していくことは避けられません。その時「生きる力」「生き抜く術(すべ)」を持っているかどうか、ここがひとつの分岐点になるのではないでしょうか。
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3つの共通点、いかがだったでしょうか。ちなみに今回お話しさせていただいたことは、当社の導入研修時や手挙げ制のスキル研修時など、研修の機会のたびに伝えています。あなたの「自己成長」のヒントになりましたら幸いです。